「スリーコードって知ってるかい?
誰だって弾けるんだけどすごくかっこいいんだ」
自転車に乗って行った青いアパートの近くの公園で
教えてあげた

君の席は窓際 一番後ろになって
僕はロッカーから新しいテレキャスターを持ってきて
窓を開けたら君の髪の毛が僕の目の前に広がった

休み明けの季節
夏の向こう側の君
前髪はきらめく
星型の蛇口ふさぐ

「サマーバケーションは終わったけど、少しだけ足りなかったね」
って、君がしきりに言うから
「あのバスに乗って海のある隣町に行こうよ」
って、しきりに言った

海に戻れば君は楽しそうに笑って
僕は学校からそのままテレキャスターを持ってきたから
スリーコードのあの歌を君に聴かせてあげようかな

だけど君はスリーコードの歌よりも
僕の作った複雑な歌の方が好きだって 好きだって
君が好きなのは僕の歌だってさ

休み明けの季節
だけど夏があるみたい
前髪はきらめく
かかとの裏はざわつく
生き別れの夢は
くちびるの赤に消えて
この歌が続けば
夏休みは終わらない

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